ロータリーボイス

倫理的ジレンマ:あなたならどうする? (クラブへの影響)

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回答者:日本のロータリー公共イメージコーディネーター(RPIC)

(編集担当より: 渡辺治夫様は10月26日に急逝されました。謹んでお悔やみ申し上げます。以下に、ご故人のお言葉をそのまま紹介させていただきます。)

Aさんが所属するクラブは、積極的な国内外の奉仕プロジェクトで地元でも良く知られています。

クラブは現在、教育リソースの乏しい学校にパソコンを寄贈し、教師へのスキル研修を行うプロジェクトを計画しており、そのための資金を集めています。

ある日、著名企業の幹部である会員Bさんから、資金の大部分を出資してもよいとの申し出を受けました。この申し出を受ければ必要なパソコンがすべてそろい、スキル研修を完了して、子どもたちへの授業を早期に開始できます。

しかし、プロジェクトの実行委員長であるAさんは、Bさんからの申し出を受けるべきか悩んでいます。というのも、最近メディアで、この企業の財務上のアカウンタビリティ(説明責任)が問われる事態が報道され、クラブの公共イメージにも影響が出るのではないかと考えたからです。

この申し出を断れば、プロジェクトの完了はだいぶ先になってしまいます。

この場合、皆さんならどうしますか。

第1ゾーン・ロータリー公共イメージコーディネーター
第2570地区PDG
鈴木 秀憲 (埼玉県、吹上ロータリークラブ)

「説明責任が問われる問題の内容やBさんの著名企業における立場や問題とのかかわりについては良く分かりませんし、出資のお金がBさん個人からか企業からかについても判明しませんが、『財務上の説明責任が問われる事態が報道された』企業からの寄付は辞退する方が良いと考えます。

そのために、プロジェクトの完了がだいぶ先になる事はやむを得ないと考えます。

なお、どうしてもプロジェクトの完了を急ぐ必要があり、寄付を多く望むのなら、財団の補助金申請や、他のクラブあるいはご協力いただけそうな一般団体のご協力を仰ぐ等の、別の方法を考えると良いと考えます」

第2ゾーン・ロータリー公共イメージコーディネーター
第2780地区PDG
渡辺 治夫 (神奈川県、横須賀ロータリークラブ)

「個人的見解を申し上げます。私がAさんの立場であればB会員の申し出をありがたく受けたいと存じます。あくまでB会員自身の純粋なロータリー精神による申し出として受け入れることが、ロータリーの仲間であるB会員に対する正しい接し方だと、私には思えるからです。

ロータリーが地域で、どんなに素晴らしい奉仕活動をしているかは、私達ロータリアンの良く知るところです。それをより多くの皆様にご理解いただくことで、今回の様な不安を抱く事もなくなると考えます。それが、ロータリーの『公共イメージと認知度の向上』を推進するRPICの使命だと、自らに言い聞かせ活動させて頂いております」

第3ゾーン・ロータリー公共イメージコーディネーター
第2660地区PDG
横山 守雄 (大阪府、大阪中央ロータリークラブ)

「クラブ会員Bさんからのプロジェクト資金提供のお申し出は、クラブにとっては得難い貴重なものです。一方、Bさんの所属企業が財務上の説明責任を問われる事態が一般社会へ既に報道されています。ここはロータリ-の基本理念に照らしあわせ、クラブの奉仕プロジェクトの完成がたとえ先に伸びたとしても、報道された事態の推移を見たのちに、クラブとしての最終的な判断を下すべきだと思います」

似たような状況が皆さんのクラブで起きないとも限りません。事前に不安要素を取り除いておくため、一度クラブで話し合ってみてはいかがでしょうか?日本のロータリーコーディネーターからのご回答を含む、こちらの「倫理的ジレンマ(候補者の選出)」もご参照ください。

【関連記事・リンク】
>> 倫理的ジレンマ:あなたならどうする?(候補者の選出)
>> ロータリー公共イメージコーディネーター

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